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駒井哲郎コレクション @世田谷美術館

銅版画家、駒井哲郎さんの企画展を観てきました。

初期の細やかな街並を描いたものから、フランスに渡仏後失意の中取り組んだ自然の風景、安東次男との共作詩画集『からんどりえ』を含む数多くの作品数が一斉に並びます。

特に繰り返し用いられたモチーフ、さかなや夢、樹々はとても印象深く、わたしの心にそっと留まっています。

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世田谷美術館も初めていったけれど、静かで広々としていて人が少なく最高でした。また行きたいな。

詳細はコチラより
# by terooms | 2012-05-22 22:11 | Musée

フランスの古い紙

わたしのとても好きなお店、オルネドフォイユのプロデュースした本のご紹介です。

『フランスの古い紙 ー蚤の市で見つけた、アンティークのデザイン』

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店主さまがフランスの蚤の市で集めた紙コレクションの一部を見せてくださっています。

布に次いで紙ものも大好きなのですが、この本をじっくり見ているうちに、特にわたしが好きなものは文字なんだということに気がつきました。

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昔のフランス語筆記体の美しさはもう言葉では言い表せません。中世から近代ヨーロッパで発達したカリグラフィですが、当時の人々はお手本を見ながらアルファベットを美しく書く練習をしたのだとか。
万年筆のインクが紙ににじんでいるのも、ああいいなあと思って惚れ惚れします。

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そして布に施された文字、アルファベット刺繍も言わずもがな。
以前、刺繍をお仕事にしているマダムの家に遊びに行った際に、彼女のもっていたたくさんの刺繍図案(Modèles de broderie)に心奪われたものです。ベッド周りのリネンやナプキンに自分のイニシャルを縫い付けたり、アルファベットをAからZまで奇麗に並べたもの(Livret de l'alphabet décoratif)を壁においたり。家族の誕生日だったり何かの記念によく作られるようです。
大切な人を思いながら一針一針布に差し込むんだから、それは素敵なはず。

次回蚤の市に訪れたときには、素敵な紙と、文字との出会いがありますように。

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# by terooms | 2012-04-24 00:33 | livre

さくら

今年もさくらの季節がやってきました。

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公園の桜並木や、お花見スポットに限らずとも
電車に乗ってただ街の風景を見ているだけで
あらゆるところに桜の木があることに気づきます。

まだ肌寒い季節からその蕾をぎゅっとさせ、春をじっと待つ
暖かくなったとたん一気に花開く
わたしたちの目を楽しませてくれたと思ったら
一気に散っていく

そんな桜の潔さに憧れます。

また来年も、同じように桜の季節を迎えられますように。
# by terooms | 2012-04-15 00:27 | Japon

Bazar et Garde Manger

今日は表参道にあるフランス雑貨のお店、その名も”Bazar et Garde Manger(バザーエギャルドモンジェ)”を紹介します。

 Bazar = あらゆるものが溢れる雑貨屋
 Garde-Manger = 冷蔵庫がなかった時代の、食べものを保存しておくための貯蔵庫

という名の通り、様々な雑貨がところせましとごちゃごちゃ積んである感じではあるんですが、でもものすごく統一感のある、というべきか、違和感がない。
それぞれを見ると結構バラバラなセレクトなのに、お店に並んでしまうと実にしっくりくるんです。

それというのも、フランス人バイヤーのマルトさんが好きなものだけ集めた、というこのお店はまさに彼女のGarde-Mangerのようなもの。
センスいい人のセレクトは違うようでどこか統一感があるし、うまいところでバランスがとれているのでしょうか。

今まで色々なフランス雑貨の店を見てきましたが、この店は特別です。
常々思っていたのですが、日本のインテリア雑誌や家具屋などが提案するインテリアは、どうも保守的でつまらないんです。
確かに一つのテイストでまとめて落ち着いた色味で統一する方が、安全。
だけど、奇麗にレイアウトされた住んでいる人の顔が見えない部屋なんて、なんてつまらないことでしょう。自分というものをもっと住む空間に表現したい、そうした方が自分も訪れた人も楽しいのではないかと思うのです。

わたしの理想は、パリのアパートの一室のような、派手でごちゃごちゃしてるんだけど、なんかかわいい!みたいな得体の知れないインテリアです。
このお店はその理想にかなり近いお店。こんなお店に日本であったのは初めてです。

さらにこのお店、Les touristesの布が充実しているという。もうそれだけで感動ものです。
モンペリエでもパリでもこの布たちを前に惚れ惚れした思いがよみがえってきました。
Les touristes以外にも布ものが充実していて、布に目がない私は終止興奮。

そして先日、バイヤーのマルトさんとアーティストである旦那様が来日された際にお邪魔したのですが、2人ともなんて素敵な。。。。!
旦那様はわたしの「フランス行ったときに家にお邪魔していいですか?」という図々しいお願いも快く承諾してくれました。
そんなお二人の人柄もお店の楽しい雰囲気につながっているんですね。

またフランスに行く楽しみが一つ増えました♩

Bazar et Garde Manger
# by terooms | 2012-04-13 23:55 | Divers

永遠の僕たち - Restless

渋谷のシネマライズにて上映している永遠の僕たち (原題:Restless)
を観てきました。

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余命3ヶ月と宣告された少女が心に悲しみを抱えた青年と出会い、
恋をし、けんかもし、女になり、
今まで生きてきた中で最高だと思える時間を生きる。
少年はまた彼女との出会いにより成長していく…

ストーリーはそんなシンプルなものなんだけれど、
とにかく美しくてたまらなかったんです。

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若さとか
病とか
死とか

現実的に考えると、悲しい。
若さは必ず衰え老いていく人間、死に向かっている人間は脆く悲しい存在です。
だからこそ、その儚さと、強さが美しいんです。

映画の中にあったエピソード。
鳥が朝鳴くのは、どうしてか?
毎朝自分が生きていることにビックリし、その生を喜んでいるのだそう。

わたしたちも毎朝歌うべきなんです。
健康な体と、日々すぎていく時間を噛みしめながら
喜びの歌を歌いたい。

そんな気持ちにしてくれる映画でした。

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ところでヒロイン役の彼女がそれはもう美しくて目が離せませんでした。
ああいう、少年みたいな女の子ってとても魅力的。
少女みたいな少年も魅力的なのと一緒で
性を感じさせない存在ってなんだかとても惹かれます。
中性的ということは若さの象徴でもあり、その若さにひかれるのでしょうか。
なんでしょうか。

歳をとるのも悪くない、何て思ってたけど
やっぱり若さは、あの純粋さは、自分には戻ってこないのだなあという
寂しさを残しつつ映画館を去りました。

2・3までの上映となっていますのでお時間ある方は是非。
# by terooms | 2012-01-18 23:50 | Cinéma